top of page

MENU

新潟医療福祉大学  作業療法学科 

【作業療法士 心に残るあの場面】高齢者への退院に向けた作業療法支援

  • 執筆者の写真: OT NUHW
    OT NUHW
  • 2024年8月16日
  • 読了時間: 1分

更新日:2024年8月29日

80代のAさんは、ご自宅でご家族と一緒に暮らし、家事全般を担っていました。しかし、ある日自宅内で転倒し、利き手である右手を骨折してしまいました。Aさんは、これで家事ができなくなるのではないかと心配し、すっかり落ち込んでしまいました。

医療機関で処置を受けた後、作業療法が開始されました。最初は受け身で作業療法をこなしていたAさんですが、骨の癒合が進むにつれて、実際の家事動作を取り入れた作業療法が始まりました。少しずつ動作を達成するごとに、Aさんの表情には笑顔が増え、物事に積極的に参加する姿が見られるようになりました。

退院前の訪問では、Aさんが再び家事を行うことに強いこだわりを持ち、家事を再開できることに安心している様子がうかがえました。再び転倒しないように、家具の配置を見直し、動線を整備しました。

退院後、Aさんは以前とほぼ同じ生活スケジュールを送れるようになりました。「また家族のために家事ができることが本当に嬉しい」とAさんは作業療法士に笑顔で感謝を述べました。転倒もなく、普段通りの生活に戻れたAさんの姿には、私たち作業療法士も自分の仕事を全うできたことに充実感を覚え、胸が熱くなりました。

最新記事

すべて表示
【作業療法 心に残るあの場面】ミャンマー国におけるある高校生との出会い

私が彼と出会ったのは、研究のために訪れていたミャンマーの病院の診察室でした。彼は地元の高校に通っている学生でしたが、ハンセン病という感染症により神経が侵され、指や手の筋肉がうまく動かせなくなっていました。そのため、筆記用具を持つことができず、勉強ができないと涙ながらに訴えて...

 
 
 
【作業療法 心に残るあの場面】スイッチを工夫したパソコンの導入でふたたび前向きになった難病患者さん

ALS(筋萎縮性側索硬化症)という全身の筋肉が徐々に衰えていく難病にかかった50代のAさん。発症して1年が経過し、歩いたり、物が持てなくなってしまったため入院となりました。入院中の心身機能の維持と生活環境をサポートするために作業療法が開始されました。...

 
 
 
【作業療法 心に残るあの場面】縄跳びができた喜びから小学校に登校できた男児

A君はある日を境に学校に行けなくなりました。家の中でも元気がなく、お母さんも原因が分からずに困っていました。しかし、運命が動き始めたのは、作業療法士との出会いでした。 作業療法士はA君との関わりの中で、学校に行けない理由が「縄跳びができないことが恥ずかしくて、学校に行きたく...

 
 
 

コメント


bottom of page