作業療法学科の浅尾章彦助教らの研究論文が「バイオメカニズム学会誌」に掲載されました.
浅尾先生は,手足の筋肉や神経に対する磁気刺激(末梢性磁気刺激)を用いた神経リハビリテーションの開発について研究を行っています.本研究では,磁気刺激を行う際に発生する音(クリック音)が足への磁気刺激の検出を敏感にしていることを明らかにしました.
本研究は,作業療法学科14期生 青木優弥さん(在学時 浅尾ゼミ所属)と共に行った研究です.
研究概要とコメント:
手足の筋肉や神経に対するパルス磁気刺激は末梢性磁気刺激と呼ばれ,脳卒中などに対する新たな神経リハビリテーション方法として注目されています.磁気刺激は,磁場を発生させる際に音(クリック音)が生じます.このクリック音が,筋肉や神経への刺激に影響を及ぼしているかは明らかではありませんでした.本研究では,通常の磁気刺激の条件とクリック音を遮断した条件で,足に対する磁気刺激の検出を比較しました.結果,磁気刺激時のクリック音は,足への刺激に対する感度を向上させていることが明らかになりました.
この研究で得られた結果を,新たな神経リハビリテーション方法の開発に応用していきたいと考えています.
論文情報:
浅尾章彦,青木優弥,能村友紀,澁谷顕一:末梢性磁気刺激におけるクリック音が体性感覚刺激の検出に及ぼす影響.バイオメカニズム学会誌43(1), 41-45, 2019.
J-Stageよりダウンロード可能です.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sobim/43/1/43_41/_article/-char/ja
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