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外川 佑助教らの研究論文が「総合リハビリテーション」に掲載されました

作業療法学科の外川佑助教らの研究論文が『総合リハビリテーション』に掲載されました。外川助教はこれまでに、本学の関連病院である新潟リハビリテーション病院および筑波大学システム情報工学研究科リスク工学専攻と連携し、脳卒中や頭部外傷等の脳損傷者を対象に、脳損傷後の自動車運転再開にむけた評価・訓練に関する研究を行っています。今回は、近年、医療機関で普及しているドライビングシミュレータを用いた臨床研究の成果についての報告です。

研究の概要と外川助教らのコメントは以下の通りです。


研究の概要:

臨床現場では、脳損傷後の自動車運転再開に向けて、ドライビングシミュレータを用いた訓練が行われています。これまでの研究では、対照群と比較した運転再開可否の比率の差について検証されていますが、実際の自動車運転のパフォーマンスにどのように効果をもらすのかについては十分に検証されていませんでした。

本研究では、前回報告したドライビングシミュレータ訓練とそのリプレイ機能を用いたフィードバック

の効果について、エビデンスレベルが高いとされているランダム化比較試験に疑似的な解析が可能とされている傾向スコアマッチング法を用いて複数の共変量を調整し、訓練を実施していない対照群と比較した訓練の効果が教習指導員が行う実車評価にどのように反映されるかについて検証しました。

その結果、 ドライビングシミュレータ訓練群の方が訓練を実施していない対照群と比較して、「発進の手順の確認」、「障害物の側方通過」、「信号の対応と厳守」といった項目において、パフォーマンスが良好であることが示されました。


外川助教からのコメント: 本研究結果は、作業療法士が医療機関や施設等でドライビングシミュレータを用いた運転訓練を行うエビデンスの一つとなりえると考えています。



論文情報

外川 佑, 村山 拓也, 佐藤 卓也, 﨑村 陽子, 伊藤 誠: 脳損傷者を対象とした運転シミュレータ訓練の効果に関する傾向スコアマッチング法を用いた解析. 総合リハビリテーション46(12),1217-1226, 2018.



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