脳卒中を発症したAさん。入院当初は、思い通りに体を動かせず意欲が低下しており、訓練が出来ない状態でした。Aさんの趣味は写真撮影。孫の運動会では専属カメラマンとして、撮った写真を家族で見ることが定番とのこと。
作業療法では、片手でも持てるデジタルカメラを用意し、気晴らしに風景を撮る練習を行いました。「もう少しこっちの角度で撮った方がいいな。」と徐々にこだわりが出てきました。病院祭があり家族と一緒に参加したAさんはカメラマンとして家族の写真を沢山撮りました。また、「じい、撮った写真ちょうだい。」とお孫さんからリクエストがあり、写真をプレゼント出来ました。その後、Aさんに病棟ホールに写真コーナーの設置を提案し、写真を通して他患者さんや病棟スタッフとの交流が増えました。Aさんはカメラマンとしての自信を取り戻し、訓練にも取り組めるようになりました。そして、自宅退院が決まり、家族と退院していきました。
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